新年明けましておめでとうございます。
「寅年」の2010年、団塊の世代が60歳定年を迎えるピークの年。その数800万人で支払う退職金は150兆円ともいわれています。当然のことながら、企業は「環境変化対応業」ですから、どのような産業が衰退し、どのような産業が新たに生まれてくるかといったことにも敏感に反応していかなければなりません。その変化に合わせ商売の取り組み方も変わってくるかと思います。エレクトロニクスの業界でいえば、団塊世代の中にはアナログ技術の得意な方たちがたくさんおられ、貴重な技術者が退職することで、技術の伝承が急務となっています。
特に弊社のお客様が開発型企業・開発部門のお客様が中心ということもあり、回路の高速化・開発期間の短縮化・技術者不足という要因も重なり、とりわけ電子回路の解析(シミュレーション)からの依頼が、数年前より大幅に増加しています。しかも、この流れは今後ますます増加していくと予想しています。今年開催される世界的なイベントを見ると、2010年2月からカナダのバンクーバーで冬季オリンピックが17日間開催され、5月1日から10月末までの半年間は上海万博が開催。そして、6月11日から7月11日までの1ヶ月間、FIFAワールドカップ南アフリカ大会が開催と、国際的なイベントが目白押しとなり、景気回復に期待の持てる「寅年」でもあります。しかも一昨年来の世界的な大不況から、いち早く中国は景気回復し、5.6年はこのまま景気上昇ムードが続くといわれ、インドにおいても中国に追いつけ追い越せの勢いが続いています。巷の経済指標においては、お隣の韓国、アメリカ、EUも底を打ち、上昇カーブを描きだしており、日本だけが取り残されているようです。決して日本の円が弱いわけではなく、政権の運営に力強さがなく、世界からの評価が低いということで景気の底上げにつながっていないようにも思えます。
p現状、国内での私たちを取り巻く経営環境は必ずしも良いとはいえませんが、ますます多様化・高機能化するエレクトロニクスの高度なニーズにお応えするべく、弊社では、品質管理の向上・技術の蓄積、そのための人材育成、設備の更新・定期メンテナンス実施、何よりもお客さまのご要望に耳を傾け、心から喜んで頂けるよう開発のサポート業務を推し進めてまいります。全社員グローバル化を意識しつつ、「より早く・より確実に」を合言葉に、市場の変化に素早く対応し、お客さまの社業の発展に貢献してまいる所存です。
「寅年」が皆様にとって明るい1年でありますよう、心より祈念申し上げ、新年の御挨拶とさせて頂きます。ありがとうございます。